天気予報やニュース番組を見ていると、花粉・黄砂・PM2.5という言葉を耳にすることがあります。

テレビ画面にはうっすらとモヤがかかったような景色が映し出され、こんな汚れた空気の中に洗濯物を外干ししたら白い洗濯物が黄色くなっちゃいそうだなんてことを考えるのですが、花粉・黄砂・PM2.5が洗濯物や人体に付着したらどんな影響があるのでしょうか?

そもそも花粉・黄砂・PM2.5ってどんなもので、どんな違いがあるのでしょうか?

そこで今回は、花粉・黄砂・PM2.5について、特に主婦なら知っておきたい洗濯物を外干し出来る基準の数値、外干しするときの対策について調べてみました。


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花粉・黄砂・PM2.5の基礎知識


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出典:http://www.city.daito.lg.jp/


そもそも花粉ってナニ?


花粉とは、花が咲いて種子が出来る植物(種子植物)のおしべの先に付いている粉状の細胞です。

花粉の大きさは数10μmほどの大きさ。

1μmは、0.001mmなので、とても小さなものだということが分かりますね。

この小さな花粉がめしべの先について受粉が行われ、やがて種子が出来ます。

植物には風に花粉を乗せて飛ばす風媒花と虫に花粉を運んで貰う虫媒花があります。

春になると天気予報やニュース番組では、周囲の空気が黄色く染まるほど花粉を飛ばしているスギ林の映像を映し出していますが、植物にとって受粉することは子孫繁栄に繋がる訳ですから、出来るだけ多くの子孫を残すために一生懸命花粉を飛ばしますよね。


そもそも黄砂ってナニ?


黄砂とは東南アジア内陸部の砂漠や乾燥地域の砂塵が強風によって上空に巻き上げられ地上に降り注ぐ気象現象や、飛散する砂のことを言います。

中国西部のタクラマカン砂漠、中国北部のゴビ砂漠、中国中央部の黄土高原などが黄砂の主な発生地です。

土壌や大気の条件が揃いやすい春に発生頻度が多く、砂漠から巻き上げられた砂塵は広範囲に運ばれ降り注ぎます。

気流によって運ばれる黄砂は、粒の大きく重い物は発生地の比較的近くに落下し、発生後3日から4日かけて日本に到達する黄砂の大きさは、およそ4μmだという調査結果が報告されています。

大きさ約10μmの花粉と比較すると、黄砂の粒は更に小さいことが分かります。

黄砂の成分は石英や雲母などの鉱物が主なものですが、気流に乗って運ばれる途中で大気中の様々な粒子を吸着するため、発生地域や通過地域の違いにより黄砂の成分も違ってくると考えられています。


そもそもPM2.5ってナニ?

Particulate=微粒子 matter=物質

PM(Particulate matter)とは大気中に浮遊している微粒子のことを指し、その中でもその大きさが粒子径2.5μm以下のものをPM2.5と呼びます。

大気中に浮遊している微粒子を大きさで分類し2.5μmより小さい微粒子をPM2.5と定義しているので、自然界に存在する微粒子も、人工的に生成された微粒子も、そして有害物質もそうでないものも、全てひっくるめてPM2.5になります。

PM2.5と聞くと有害物質だと思い込んでいましたが、必ずしもそうではないのですね。

ただし現在天気予報やニュースなどで取り上げられるPM2.5は、大気汚染の原因となる有害物質を含むものであり、物を燃焼させることによって発生する物質(火力発電所などの煤煙、自動車の排ガスなど)や、塗料・接着剤・洗浄剤などに多く含まれる揮発性有機化合物が大気中で化学反応を起こして作られる物質などが、その主な成分となります。


花粉や黄砂、PM2.5が身体に及ぼす影響は?


花粉の身体への影響


花粉による身体への影響はと言えば、みなさんご存じの花粉症です。

花粉症とはアレルギー疾患のひとつで、花粉が目や鼻などの粘膜に付くことでくしゃみや鼻水、目の痒みなどの症状が発症します。

先ほども書きましたが、植物には風に花粉を乗せて飛ばす風媒花と虫に花粉を運んで貰う虫媒花があり、風に花粉を乗せて飛ばす風媒花が花粉症の原因となることが多いようです。

日本に多く生息しているスギの木の花粉は花粉症の原因(アレルゲン)として広く知られていますが、花粉症の原因となる花粉はスギの花粉だけではありません。

ヒノキ科やイネ科の植物も花粉症の原因になることがありますし、虫媒花であるセイタカアワダチソウなどは花粉を飛ばさないのですが群生するため、こぼれた花粉が周囲に飛散し花粉症の原因となることもあるようです。

こうして考えると多種多様の植物がアレルゲンとなり得る花粉症は、一年中発症する可能性があると言えるのかもしれません。

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黄砂の身体への影響


砂漠や乾燥地域の砂塵がその発生源である黄砂は石英や雲母などの鉱物が主な成分ですが、気流に乗って運ばれる途中で様々な粒子を吸着するため、細菌やカビ、化学物質などの成分を含む場合もあり、人体に及ぼす影響も少なくありません。

黄砂を吸い込むことで呼吸器や循環器に、粘膜や皮膚に付着することで眼や皮膚に炎症を起こすなど様々な健康被害を起こすと考えられています。

また細菌やカビ・化学物質など様々な成分を吸着し地上に降り注ぐ黄砂は、花粉などと一緒に吸い込むことにより、アレルギー症状を悪化させるという報告もあります。


PM2.5の身体への影響


花粉や黄砂に比べるとはるかに粒子が小さいPM2.5は、身体への影響が一番大きいと言えるでしょう。

従来粒子の大きさが10μm程度の粒子は、鼻毛やノドの粘膜に付着し鼻水や咳などで排出されます。

しかし粒子のサイズが小さくなると気管支や肺にも粒子が到達するようになります。

2.5μmより小さな粒子、つまり吸い込まれたPM2.5は、気管支や肺に到達してしまうのです。

気管支や肺に到達したPM2.5は、気管支炎やぜんそくの原因になります。

PM2.5の中でも特に粒子が小さい物は肺から肺胞へ、更に血液に侵入します。

血液に乗って全身を巡った粒子は心臓まで達し、粒子に含まれる有害物質は狭心症や心筋梗塞などの心臓疾患を引き起こす可能性もあります。

その他、毛穴より小さなPM2.5は肌に付着することで毛穴を塞いでしまい、体内の老廃物が排出出来ず炎症を引き起こすこともあります。

このように、粒子のサイズが小さくなればなるほど、人体への影響は大きいと言えるでしょう。

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洗濯物の外干しの基準と対策


ここまで花粉・黄砂・PM2.5について、成分や発生源・健康被害について書いてきましたので、ここからは日常生活で出来る対策、特に主婦なら押さえておきたい洗濯物が外干し出来る基準の数値や干し方の対策や工夫などについてお話ししたいと思います。


洗濯物を外干し出来る基準となる数値ってナニ?


花粉に関してはテレビの天気予報で花粉予報があり、洗濯物が外干し出来るかどうかの参考になりますが、黄砂やPM2.5に関して洗濯物が外干し出来る基準となる数値ってあるのでしょうか?

はぃ、あるんです!

それは環境省が提示している環境基準値で、環境省のHPで確認することが出来ます。

環境基準値とは、健康の適切な保護を図るために維持されることが望ましい水準として定められた数値です。

PM2.5と黄砂の濃度に関しては、以下の通りに基準となる数値が定められています。

・PM2.5 → 1年平均値:15μg/㎥以下 かつ 1日平均値:35μg/㎥以下

・黄砂(浮遊粒子状物質) → 1日平均値0.1mg/㎥以下 かつ 1時間値0.2mg/㎥以下

つまりPM2.5の濃度が1日平均値:35μg/㎥以下、黄砂の濃度が1時間値0.2mg/㎥以下ならば、外干しも大丈夫という目安の数値になります。


PM2.5や黄砂の濃度数値って、どこで分かるの?


洗濯物を外干し出来る基準の数値はわかりましたが、では現在のPM2.5や黄砂の濃度の数値はどうすれば分かるのでしょうか?

それらの数値も環境省のHP、そらまめ君で確認することが出来ます。

大気汚染物質広域監視システム(そらまめ君)ホームページ


そらまめ君で確認したい数値の項目をチェックし、ご自分の住んでいる地域を選択すれば速報値が表示されます。

地図上に表示された色が青・水色・黄緑色なら基準値以下なので、洗濯物の外干しもOKです。

地図をクリックすると、詳細な数値を確認することも出来ます。

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出典:http://soramame.taiki.go.jp/


洗濯物を外干しするときの対策


空は青空!

黄砂もPM2.5の濃度も、基準値以下の数値だし、洗濯物を思い切り外干しだ!

でもちょっと待ってください。

たとえ数値が基準値以下であっても、黄砂やPM2.5がゼロではありません

花粉・黄砂・PM2.5の付着を避けるのなら、やはり部屋干しするのが安心です。

部屋干しをする、乾燥機で洗濯物を乾かすなど外干しをしなければ、花粉や黄砂の付着は避けられます。

でもお天気も良いし、洗濯物はお日様に当ててカラッと乾かしたいと考えている方のために、濯物を外干しするとき少しでも付着する粒子を減らすための対策をご紹介します。

PM2.5付着防止の対策として、洗濯をするときに柔軟剤を使用するようにしましょう。

柔軟剤には衣類を柔らかく仕上げる効果の他に静電気を防ぐ効果もあります。

花粉やPM2.5は静電気に引き寄せられるため、静電気の発生を抑えることで花粉やPM2.5の付着も減らすことが出来ると考えられます。

洗濯物を外干しする場合、洗濯物カバーを使用するのが効果的です。

PM2.5の粒子は確かに小さな粒子ですが、付着防止の対策をするとしないとでは付着する量が違ってきます。

カバーをすることで通気性が落ち洗濯物の乾きが多少悪くなりますが、花粉・黄砂・PM2.5の健康被害を考えると、付着防止対策をした方が良いと思うのですが、どうでしょうか?

外干しした洗濯物を取り込むときにも対策が必要です。

1日外干ししていた洗濯物には多少なりとも花粉や黄砂が付着しています。

それを家の中に持ち込まない対策として、洗濯物に付着した黄砂やPM2.5をはらってから取り込みましょう。

洗濯物に付着した黄砂やPM2.5を払うとき、強く叩いてはいけません。

強く叩くと逆に繊維の奥に粒子が入り込んでしまうことがあるからです。

また洗濯物を取り込む自分自身の対策もお忘れ無く!

舞い上がった粒子を吸い込まないようにする対策として、マスクやメガネの着用をお勧めします。


まとめ


大気汚染物質として問題視されているPM2.5ですが、途中でも書いたようにPM2.5=有害物質という訳ではありません。

植物の花粉も砂漠の砂も更に小さな粒子であるPM2.5も、ずっと以前から自然の中にあり、当たり前のように人間の生活の中に存在していたのだと思います。

ただ近年、急速に増加したことで環境や人体に悪い影響を及ぼすようになり問題視されるようになってきました。

目で確認できない小さな粒子に危機感を感じるのは難しいのかもしれませんが、洗濯物を外干しするときは濃度が安全基準値以下であるか数値を確認する、洗濯物に付着する量を減らす為の対策をする、洗濯物を干すとき・取り込むとき体内に取り込まないようマスクやメガネを装着するなど、自分で出来る対策は積極的にするようにしたいものです。

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